2024年9月18日(水)、日本競輪選手養成所(JIK)にて「次世代型総合トレーニングセンター建設に伴う起工式・メディアイベント」が実施されました。
その模様を、写真とあわせてご紹介します!

工事の安全を祈願

まず実施されたのは、起工式・地鎮式。
土地の神様を祀り、工事の安全と順調な進捗が祈願されました。

「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート
「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート

トレーニングと休養が結びついた施設の構築

起工式の後にJKA250で実施されたイベントでは公益財団法人JKA会長・木戸寛が登壇、
1964年に現在の修善寺の地に移転・開校して以降、主要な施設は当時のままで老朽化が進んでいることが語られ、

・今の時代にふさわしい施設
・次世代を担う候補生たちがアスリートとして、その才能を最大限に発揮できる施設

という大きな目的でスタートしたプロジェクトであることが説明されました。

「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート
「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート

また、その目的を実現すべく、養成所の候補生や教官、自転車トラック競技ナショナルチームのブノワ・べトゥ テクニカルディレクターらにヒアリングを実施。

自転車以外のスポーツを含む海外の施設の視察を重ね、「最新鋭のトレーニング機器を備え、科学的トレーニングが実践できる“総合トレーニング棟”」と「アスリートとして十分に休養・リカバリー可能な“快適な宿舎”」が結びついた一体的な施設の構築という結論に至ったこと、新たな施設は「自転車競技の“サンクチュアリ(聖域)”」となるべく施設の開放も促進していく考えであることも発表されました。

唯一無二の「競輪LABO」へ

その後、株式会社三菱地所設計・須部恭浩氏が登壇。現施設がアントニン・レーモンドによる価値のある建築であることに触れられつつ、唯一無二の「競輪LABO」として進化させるプロジェクトあるとすることが語られました。

「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート

具体的には、長さ約200m、高さ約15m、地上3階建ての新施設を建築。そして、そこは訓練と休養が一体でできるすべてのニーズを詰め込んだ施設であり、現施設との行き来の利便性も高まる「競輪の夢のかけ橋」となる、というプロジェクトの概要が発表されました。

「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート

イベントの中盤では、ブノワ・べトゥ(ナショナルチームテクニカルディレクター)からのビデオレターが放映。
このプロジェクトが「日本だけでなく世界の自転車史に残る」ものであるとしたうえで、「若ければ私も候補生として入所したい」というメッセージが送られました。

北井選手「レース中に所長の背中が見える」

続いて、ゲストとして登場したのは太田りゆ選手と北井佑季選手。

サッカー選手を引退後「プレイヤーであり続ける」ために養成所に入所し今年6月にはG1を制した北井選手と、養成所在所中にブノワ・べトゥ氏からの誘いでナショナルチーム入り、先日のパリオリンピックに出場を果たした太田選手。

「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート

両者にとって「人生が変わった」場所である養成所への想いが語られたのち、トークセッションがスタート。

トークセッションにて、養成所時代の思い出について話が及ぶと、北井佑季選手から披露されたのは、瀧澤正光所長が教える“T教場”でのバイク誘導のエピソード。苦しかったものの、現在のレース中も「たまに目の前に滝澤所長の背中が見える」と語り、養成所での訓練が今につながっていることが語られました。

「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート

太田りゆ選手は、今回のプロジェクトに「女子候補生の住環境がより良くなる」ことが盛り込まれていることに触れ、「トレーニングに集中できる環境がより整う」とコメント。次代のライバルたちに向けて、「競輪選手としてトップであり続け、受けて立つ選手でいたい」というメッセージが送られ、盛況のうちにイベントは終了いたしました。

「自転車競技のサンクチュアリに」日本競輪選手養成所 新施設の起工式イベントレポート

新施設の竣工は、2026年冬頃を予定しています。
このホームページにて、今後も新施設に関する情報を掲載していく予定です。

ぜひ、ご注目ください。