OB尾野翔一選手も登壇 競輪が示す“もうひとつの道” 四国アイランドリーグplus企業説明会

8月26日(火)、香川県・サンポートホール高松にて開催された四国アイランドリーグplus主催の「企業説明会」が開催され、日本競輪選手養成所も参加いたしました。

この説明会は、四国アイランドリーグplusによる「セカンドキャリアプロジェクト」の取り組みの一貫として行われたもの。四国アイランドリーグplus加盟4球団に所属する選手(約130名)が出席し、リーグオフィシャルパートナーやセカンドキャリアスポンサーの企業が参加しました。
7月に開催された「四国アイランドリーグplus 測定会」に続き参加した日本競輪選手養成所からは、JKAの職員に加え、四国アイランドリーグplusのOBであり、現在は競輪選手として活躍する尾野翔一選手にも参加いただきました。
OB座談会に尾野翔一選手が登壇

尾野選手は、午後から開催された「OB座談会」に登壇。

OBの方々が現役時代の心境や引退後の社会人生活について実体験を交えながら語るなか、尾野選手も、野球選手として過ごした日々や、競輪の世界へ飛び込んだ経緯などを語ります。

中でも印象的だったのは、「独立リーグで培った筋力・体力・メンタルは、競輪選手として必要な要素そのもの。皆さんはすでにその土台を持っている」と語った場面。競輪という新たなフィールドに挑戦する可能性をOBとして力強く伝え、会場の選手たちに新たな選択肢を提示していました。

競輪選手という選択肢
OB座談会の後には、日本競輪選手養成所による企業説明会も開催。
説明会のスタート前から、真剣な表情で資料に目を通す参加者の姿が見られ、競輪という職業への関心の高さがうかがえます。

説明会の前半では、養成所に入所するための試験の内容、そして日本競輪選手養成所で学べることのほか、競輪選手という職業の実態について詳しく解説。

参加者の皆さんは、資料に目を通しながら、メモを取りつつ真剣な表情で話に耳を傾けています。

さらに、OB座談会に続き尾野選手も企業説明会に参加。
収入面に関する具体的な話などを通じて、競輪という職業の魅力が伝えられました。

参加者から賞金の使い道について質問が出ると、尾野選手も快く回答。真剣に話を聞いていた参加者たちも思わず驚きの表情を見せ、盛況のうちに説明会は幕を閉じました。


尾野選手のような存在は、大きな希望
「人材育成」を柱に掲げ、選手の引退後を見据えたセカンドキャリアプロジェクトに力を入れている四国アイランドリーグplus。
事務局長の野副星児さんはこう語ります。
「幼い頃から野球ひと筋でやってきた選手が多く、引退後に“どうすればいいのか”と悩むケースが少なくありません。NPBを目指す夢を追い続ける一方で、就職という道を提案することも、選手にとっては大切な支援だと思っています」

一見すると、夢を追う選手に野球以外の道を示すのは残酷に映るかもしれません。しかし、野副さんは、こう強調します。
「(引退後のことを)見て見ぬふりをしてはいけません。むしろキャリアを考えることは、最終的には競技にも良い影響を与えると思います。将来をイメージしながら野球に取り組むことで、よりポジティブな力が生まれるはずです」
さらにOBとして競輪界で活躍する尾野選手について尋ねると、野副さんは笑顔で答えました。
「ここで鍛えた選手が他競技でも通用する力を持っていることは、私たちの活動の価値を示すものです。尾野選手のような存在は、大きな希望でもありますし、心から応援しています」
元野球選手をはじめ、さまざまなバックボーンを持つ選手が活躍している競輪界。
今後も日本競輪選手養成所では、さまざまなスポーツとの交流を深めながら、「競輪選手という選択肢」をお伝えするとともに、競輪の魅力を広めていければ幸いです。