ゴールデンキャップは12人!複数の養成所新記録も 第129 ・130回生 第2回記録会
9月8日(月)から10日(水)にわたって行われた、日本競輪選手養成所第129回生(男子)及び第130回生(女子)の第2回記録会。
今回の記録会では第129回生11名、第130回生1名がゴールデンキャップを獲得しました!
大きな意味を持つ第2回記録会
入所から約4ヶ月が経過し、10ヶ月にわたる養成所生活も折り返し付近。
これまでのトレーニングの成果を発揮するうえでは、この上ない機会となる第2回記録会。
またそれだけでなく、「卒業認定考査」も兼ねられているため、重要なイベントとなります。
計測種目は、第1回と同じく以下の4種目。
| 129回生(男子) | 130回生(女子) | |
| 初日(JKA250) | 200m/1000m | 200m/500m |
| 2日目 | 400m | 400m |
| 3日目 | 3000m | 2000m |
250バンクでの計測

第1回記録会との大きな違いは、初日の2種目が屋内の250バンクで実施されるということ。
風の影響などはなくなる一方、傾斜がキツいなど、独特の難しさがあります。

ドームに気合いの声やタイヤの音が響き、緊張感あふれる雰囲気のなか、全力で候補生たちは挑んでいきます。

初日の2種目を終えると、少しだけ緊張がほぐれたような表情を見せていたことも印象的です。
14人がゴールデンキャップへ挑む最終日
2日目の400mまでを終えて、129回生は12人、130回生は2人がゴールデンキャップにリーチ。
最終日に待ち構えるのは、難関である3000m / 2000m。
しかし、これまでの訓練でたくましさを増した候補生たち。

次々に素晴らしい走りを披露していきます。

自分の出番ではない候補生たちも、声を涸らし応援します。


思うような走りができず涙を流す候補生。

目標を達成し、喜びの表情を見せる候補生。

タイムという現実がもたらす風景はさまざまですが、4ヶ月におよぶ生活で、間違いなく候補生たちの一体感は増したように感じます。


12人がゴールデンキャップを獲得!養成所新記録も誕生
すべての計測を終え、129回生は11人、130回生は1人がゴールデンキャップを獲得する結果に。

さらに、400mでは男女ともに回生平均記録を更新するとともに、新たな養成所記録が誕生。
130回生・川上いちご候補生が24秒05(従来の記録は106回生・小林優香/24秒08)、129回生は髙橋奏多候補生が21秒52、伊藤京介候補生が21秒76(従来の記録は127回生・市田龍生都/21秒84)というタイムを出し、養成所の歴史にその名を刻みました。
「褒めることしかない」

全種目の計測が終了後、ゴールデンキャップ獲得候補生と新記録を出した候補生への表彰を実施。
その後の講評では、優秀な成績を受けて「日頃から訓練に取り組む姿勢が良く、それがこの結果につながったと思います。褒めることしかない」という言葉が寄せられた一方、「デビューした後は、タイムだけが重要になるのではなく、競輪選手として車券の対象となる。初心に帰り、公営競技者として自分を律し、訓練・生活に臨んでほしい」という激励の言葉で第2回記録会は締め括られました。

記録の詳細は以下の「全選手候補生記録」よりご確認いただけます。
ここからは、ゴールデンキャップを獲得した候補生をはじめ、各候補生のコメントをお届けします。
各種目の評価基準タイムはこちら↓
ゴールデンキャップ獲得候補生コメント
※タイム太字は今回のトップタイム
長川達也

| 200m | 10″85 |
| 400m | 22″21 |
| 1000m | 1′06″95 |
| 3000m | 3′45″12 |
初日の2種目は250mバンクでの計測となり、練習から少し不安も抱えながらの記録会でしたが、前回に続きゴールデンキャップを取ることができてホッとしています。200mと1000mでは、コース取りを少し失敗してしまいましたが、その中でも思い切って走れた点は良かったかなと思います。250mバンクを完璧に扱えるようになれば、外バンクはもっと良く走れるようになると思います。コース取りを磨いて、3回目の記録会をいい形で迎えたいです。
伊藤京介

| 200m | 10″79 |
| 400m | 21″76 ※養成所記録* |
| 1000m | 1′06″48 |
| 3000m | 3′47″42 |
※従来の記録を2名が更新。養成所新記録としては、同日の髙橋奏多候補生の記録(21″52)となる
第1回目の記録会でゴールデンキャップを獲得したことで、少しプレッシャーを感じながら走っていたので、今の気持ちとしてはホッとしています。1000mでも狙っていたタイムには届かず、種目ごとの順位含め、至らない部分を多々感じる記録会でした。自分のミスもすごく目立ってしまったと思います。ただ、その中でもゴールデンキャップという結果を残すことができたのは、ミスを修正する適応力が磨かれた結果だと感じます。次回は、リベンジするような気持ちで取り組めたらと思います。
松田祥位

| 200m | 11″03 |
| 400m | 22″73 |
| 1000m | 1′06″96 |
| 3000m | 3′41″68 |
自分でも驚いています。400mが課題で、緊張でガチガチだったのですが、コンディションも良く基準タイムを超えることができました。
ウェイトトレーニングではこれまでのベストを超えるような重さでも平気になってきて、パワーもついてきたのかなと思いますし、神山所長にも指導いただいています。本当に、先生方や仲間たちに恵まれていると思います。競輪選手として信頼いただけるような選手になれるよう、これからも頑張っていきます。
小笠原匠海

| 200m | 10″84 |
| 400m | 22″20 |
| 1000m | 1′05″81 |
| 3000m | 3′43″15 |
怪我などもありロードには区切りをつけ、競輪選手という道を志しました。1回目の記録会は体調不良で参加できず、2回目には絶対にゴールデンキャップを、と思っていたなかでそれを達成でき、1000mでは早期卒業基準を切ることができて本当に嬉しいです。注目される立場になるかもしれませんが、それに恥じぬ走りができれば、と思っています。(周りの候補生から、タデイ・ポガチャルを文字って“オガチャル”と呼ばれていることについて)ポガチャル選手のように強いと思ってもらえてるのかもしれません。ありがたいです(笑)。
横溝貫太

| 200m | 10″93 |
| 400m | 22″35 |
| 1000m | 1′07″54 |
| 3000m | 3′45″02 |
前回は最終日の3000mでゴールデンキャップを逃す形なってしまい悔しい思いをしたので、すごく嬉しいです。3000mに関しては、記録会の前までの練習である程度形になっていたので、自信をもって走れたと思います。一方、重点的に取り組んできた400mでは最初の1歩目でペダルを外してしまい、思うようなタイムが出せなかったのが心残りです。脚力では、他の候補生に負けていないと思います。プレッシャーに打ち勝つ精神面を今後はもっと磨いていきたいです。
髙橋奏多

| 200m | 10″53 |
| 400m | 21″52 ※養成所記録 |
| 1000m | 1′06″03 |
| 3000m | 3′48″29 |
ゴールデンキャップを獲得でき、そして200mでは早期卒業タイムを切ることができて本当に嬉しいです。フィジカル面含め、強くなれている感覚があります。
(400mでの養成所記録更新は)狙ってはいましたが、今回生は強い候補生ばっかりなので、それに負けないようにと努力してきた結果だと思います。最終日の3000mは突っ込み気味に入ってしまい後半キツかったのですが、みんなの応援に助けられて、最後まで粘ることができました。みなさんの期待に応えられるような選手になりたいです。
沢田桂太郎

| 200m | 10″93 |
| 400m | 22″20 |
| 1000m | 1′06″54 |
| 3000m | 3′43″60 |
ゴールデンキャップは最低限と思っており、1000mで早期卒業の基準タイムを切ることを目標としていたので、ギリギリ赤点回避くらいの気持ちです。初日の1000mを終えた後、すごく気持ちとしては落ち込んでしまいましたが、最後まで気持ちを切らさず走る切ることができました。(今回生は)各々、自分が取り組むべき課題に向き合っていて、全体としてもすごくいい雰囲気だと思います。これから競走訓練も本格的に始まりますし、デビュー後を見据えて、しっかりと取り組んでいきます。
𠮷岡竜太

| 200m | 11″17 |
| 400m | 22″23 |
| 1000m | 1′07″91 |
| 3000m | 3′49″11 |
高校卒業後、5年間社会人として働いていましたが、松浦悠士選手が制したKEIRINグランプリを見て競輪選手を目指す決意をしました。
ゴールデンキャップを取ることができホッとしましたが、400m以外は基準にギリギリのタイムで、まだまだ胸を張ってゴールデンキャップとは言えないと思っています。ここから競走訓練も本格的に始まるので、気持ちを切り替えて、訓練に励んでいきます。
白井輝

| 200m | 11″08 |
| 400m | 22″39 |
| 1000m | 1′07″65 |
| 3000m | 3′48″95 |
第2回記録会でのゴールデンキャップ獲得、ということを目標としていたので、その目標を実現することができて本当に安心しています。
3000mは前回3分58秒台で、最大の不安要素だったので、その部分に重点を置いたメニューに取り組んできました。1000mのタイムも上げることができましたし、持久力がついてきたのかなと思います。そして、周りからの声援もすごく力になりました。次回は、それぞれの種目でトップ3入りを目指していきたいです。
吉川敬介

| 200m | 10″75 |
| 400m | 22″11 |
| 1000m | 1′06″05 |
| 3000m | 3′46″00 |
前回に続き、無事にゴールデンキャップが取れて良かったです。前回は『ジャパントラックカップ』直後であったこともあり少し準備が足りていなかったですが、第2回記録会に向けて、それぞれの種目でしっかりと練習を積んで臨むことができました。結果的に、全種目で前回の記録を更新することができてホッとしました。(卒業認定試験で)学科でも点を取れるように、頑張っていきたいと思います。
片岡遼真

| 200m | 11″16 |
| 400m | 22″79 |
| 1000m | 1′07″76 |
| 3000m | 3′41″92 |
初日の200mと1000mが特に不安だったのですが、いずれも自己ベストのタイムでゴールデンキャップの基準を切ることができ、すごく安心しました。特に200mは、11秒20を初めて切ることができて良かったです。逆に、ある程度自信があった3000mに関しては、目標としていた3分30秒台に届かず悔しい思いをしました。次回の記録会では、200mでは10秒台、400mでは22秒台前半、1000mは1分6秒台が目標です。すべての種目で自己ベストを目指していければと思います。
小原乃亜

| 200m | 11″83 |
| 400m | 24″31 |
| 500m | 36″12 |
| 2000m | 2′41″17 |
ゴールデンキャップは取ることができましたが、すごく悔しい気持ちが残る記録会となりました。早期卒業のタイムを出すのが目標でしたが出すことができず、400mでも目標タイムに届きませんでした。できる準備はすべてして臨んだ結果なので、純粋に自分の実力が足りていなかったんだなと実感しています。競走訓練ではタイムだけでなく戦術など色々な要素で秀でていないと勝てないので、夏帰省の前に行った模擬競走での反省を踏まえ、強い競走ができるように頑張りたいです。
129回生・3000m 1位
兒島直樹

| 200m | 11″38 |
| 400m | 23″68 |
| 1000m | 1′08″34 |
| 3000m | 3′35″48 |
第3回記録会では3000mの計測はないので、最後のチャンスとして記録更新を狙っていたのですが、それを達成できなかったのは残念です。ラストで耐えることはできなかったのは、自分の弱さだと思います。一方で、4種目すべてでタイムを伸ばすことができたので、養成所でのトレーニングがすごく実になっていると感じています。ダッシュ力という部分ではまだ足りていないので、ゴールデンキャップを目指して頑張っていきます。
130回生・400m 1位
川上いちご

| 200m | 12″02 |
| 400m | 24″05 ※養成所記録 |
| 500m | 36″56 |
| 2000m | 2′44″89 |
ゴールデンキャップを逃した悔しさもあり、養成所記録を出せた嬉しさもあり、複雑な気持ちです。記録を更新できた400mは、調子が良かった分思いっきり走った結果、タイムがついてきて自分でもビックリしています。(ゴールデンキャップの基準に足りなかった)2000mに関しては、自己分析が足りず、このギアでこのペースで走ろうと決めたものが見事に外れてしまい失敗しました。第3回記録会では、山田南候補生と絶対にゴールデンキャップを取って、嬉し涙を流したいと思います。
130回生・2000m 1位
山田南

| 200m | 12″31 |
| 400m | 24″88 |
| 1000m | 36″88 |
| 2000m | 2′39″30 |
200mで、ゴールデンキャップの基準に100分の1秒足りないとわかった時はショックで声が出ませんでした。メンタルのダメージが大きかったのですが、初日が終わった夜には、川上いちご候補生と小原乃亜候補生からお守りをもらって、それがとても心の支えになりました。2000mでは気持ちを切り替え、想いを振り絞りながら走ることができたと思います。川上候補生とは、同県で養成所に入る前から一緒に切磋琢磨してきた仲間なので、次こそは必ず一緒にゴールデンキャップを取りたいと思います。
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