神山雄一郎 所長コメント

まず、事故なく第1回トーナメントを終えられたことは何よりでした。そのうえで、みんなが着をしっかり狙って走っている姿に感激しました。普段のトレーニングや競走訓練で積み重ねてきたものを、今日のレースでしっかり発揮してくれたと思います。それぞれが力を出し切っていて、本当に良かったです。この調子で、卒業に向けて頑張ってほしいです。

今回生が入所した当初から、今でもたまに候補生に混じって自転車に乗るのですが、最初の頃はついていけたのに、最近は置いていかれるほど(笑)。それだけみんなが強くなっているということです。これからが本当に楽しみですね

男子優勝:中野楚樂 候補生コメント

準決勝を僅差の3着で勝ち上がり、決勝まで来たからには“決める”という気持ちで臨みました。決勝は、小笠原匠海候補生・髙橋奏多候補生・吉川敬介候補生と脚力のある選手が揃う中でのレースでしたが、吉川候補生をマークしながら、自分にとってベストの展開に持ち込むことができました。しっかりと勝ち切れたことで、大きな自信になりました。

普段の競走訓練では脚力や戦法を試す部分もありますが、今回は結果を強く意識して走り、これ以上ない結果になったと思います。

第2回トーナメントはJKA250で行われるので、今回以上にスピードが要求される展開になると思います。そこに耐えられるよう、スピードに負けない地脚をつけていきたいです。養成所生活も残り4か月。卒業、そしてデビュー後に向けて、目標としている新山響平選手の前で走れる日が来るよう、これからも頑張っていきます。

女子優勝:小原乃亜 候補生コメント

トーナメントということで牽制しあってしまう感じもあったので、動くべきところでしっかり動き、自分の力を出し切ることを意識して走りました。予選から、自分で動ける位置を確保して、踏み出す形にできたのは良かったと思います。ただ、少し迷いが出た場面もありました。ちょっとした躊躇でレース展開が大きく変わってしまうので、そのあたりが今後の課題です。

決勝も、想定していた展開のひとつで進められましたし、最終周の仕掛けも自分が行くべきポイントで踏み切れたと感じています。最後の直線では、(外の栗山百花候補生に)差されたと思っていましたが、着順を聞いて安心しました(笑)。

デビューに向けては“個の力”がより求められると思うので、レース運びだけでなく、強い走りができる選手を目指していきたいです。

男子2位:福田海響 候補生コメント

普段の競走訓練では、先行することや長い距離を踏むことを意識して取り組んできましたが、今回は結果にこだわろうと思っていたので、素直に嬉しいです。これまでタイム系ばかりやってきてレースの経験が少なかったこともあり、自分でも驚いています。

ただ、自分の脚ではなく人の力を借りての2着なので、全面的に喜べない部分もあります。それでも、誘導員の後ろを取って先行する選手を出すなど、展開面でも思い通りに運べたことは収穫です。

デビュー後は先行一本でいくつもりなので、脚力をしっかり磨いていきたいと思います。卒業記念レースでも徹底先行のつもりでしたが、今回の結果で少し気持ちが揺らいでいます(笑)。

男子3位:田沼龍弥 候補生コメント

このトーナメントでは、しっかりと結果を残すことを意識していたので、ある程度満足はしています。ただ、やはり自分から動いて1着を取りたかったという思いもあります。

もともと自転車競技の経験があったわけではなく、まだ経験が浅い中で、冷静にレースを運べたという点は自信につながりました。特に決勝のメンバーの中では自分はタイムで劣っていましたが、タイムがすべてではないという、レースのおもしろさも実感できました。

これからもしっかりと練習して、全体的な脚力の向上を図っていきたいです。

女子2位:栗山百花 候補生コメント

主導権を握れず、後ろにつく形での2着だったので、悔しい気持ちです。かなりの接戦でしたし、詰めが甘かったという思いもあります。

先週の競走訓練では、「勝たなきゃいけない」という思いが強く出てしまい、消極的なレースが多くなっていましたが、師匠(高木隆弘選手)に電話で「気負わず走ればいい」と言っていただき、リラックスしてこのトーナメントを走ることができました。

今後は、ダッシュ力をつけることと、地足の強化にしっかり取り組んでいきたいと思います。

女子3位:川上いちご 候補生コメント

最初に出てくる言葉は「悔しい」です。決勝では、自分がやりたいレースを全くできませんでした。本当は前でみんなを引っ張っていくようなレースがしたかったのですが、スタートで後ろからになってしまい……。内容を重視していたものの、順位は上を狙いたいという葛藤もあり、勇気を出し切ることができませんでした。

この悔しさをバネに、日々の練習や競走訓練を重ねて、自信をつけていきたいです。

第2回トーナメントや卒業記念レースでは、自分がレースを主導して、そのうえで1着を取れるよう頑張っていきます。

男子5位:小笠原匠海 候補生コメント

とにかく自分の力で先行することを意識して、そのうえで結果がついてきたらいい、と考えていました。準決勝までは思い通りのレース運びができましたが、決勝では思うような走りができませんでした。周りが見えていなかったと感じるので、その反省は今後に活かしていきたいです。

ロード出身ということもあり、長い距離を踏むのは得意なので、先行で前々を取っていけるような選手になっていけたらと思います。

男子8位:高橋奏多 候補生コメント

決勝ではスタートで前を取りたかったのですが、2番手になってしまい、勝負どころでも外に浮いてしまうなど、なかなかうまくいきませんでした。普段の競走訓練よりも、みんなが“勝ち”を強く意識した走りになるので、そういった点も予想外でした。

一方で、準決勝では前々で展開して1着を取ることができましたし、位置取りや展開の読み方を学べたという意味では、収穫もあったトーナメントだったと思います。

強いレースで勝てる選手になれるよう、これからも頑張っていきます。

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